家を買うときは、物件の価格とは別に「諸費用」がかかります。仲介会社への手数料、登記の費用、ローンの手数料、税金、保険などです。 諸費用は原則として現金で払うことが多く、フルローンで買う場合でも数百万円の現金を用意する必要があります。 この記事では、仲介会社を通して中古マンションを買い、全額をローンで借りる場合を例に、諸費用の項目と金額の目安を整理します。
諸費用の合計は物件価格の約7%(この試算の場合)
| 項目 | 3,000万円 | 5,000万円 | 7,000万円 |
|---|---|---|---|
| 仲介手数料 | 1,056,000円 | 1,716,000円 | 2,376,000円 |
| ローン手数料 | 660,000円 | 1,100,000円 | 1,540,000円 |
| 登記費用 | 210,000円 | 350,000円 | 490,000円 |
| 火災保険料 | 90,000円 | 150,000円 | 210,000円 |
| 固定資産税の精算金 | 47,250円 | 78,750円 | 110,250円 |
| ハウスクリーニング等 | 50,000円 | 50,000円 | 70,000円 |
| 売買契約の印紙税 | 10,000円 | 10,000円 | 30,000円 |
| ローン契約の印紙税 | 20,000円 | 20,000円 | 60,000円 |
| 合計 | 2,143,250円(7.1%) | 3,474,750円(6.9%) | 4,886,250円(7.0%) |
5,000万円の物件では諸費用の合計は約347.5万円で、物件価格の6.9%です。 大きいのは仲介手数料(約171.6万円)とローン手数料(約110万円)で、この2つで諸費用の約81%を占めます。 新築マンションを売主から直接買う場合は仲介手数料がかからないことが多く、諸費用の割合は下がります。
ポイント:手付金(この試算では物件価格の10%)は契約時に現金で払いますが、物件価格の一部なので諸費用ではありません。ただし契約時点で手元に必要なお金なので、資金計画では別に用意しておきます。
項目ごとの内容と、金額が変わるポイント
仲介手数料
仲介会社に払う成功報酬です。物件価格が400万円を超える場合、法律で決められた上限は「(物件価格×3%+6万円)+消費税」で、当サイトはこの上限額を初期値にしています。 上限なので、会社によってはこれより安いこともあります。なお、800万円以下の物件には別の特例があります。
ローン手数料(事務手数料・保証料)
住宅ローンを借りるときに金融機関や保証会社に払う費用です。借入額×2.2%前後の「定率型」と、手数料は数万円で別に保証料を払う「保証料型」があり、どちらを選ぶかで金額が大きく変わります。 当サイトでは定率型(借入額×2.2%)を初期値にしています。保証料を金利に上乗せして払う方式もあるので、金利とあわせて比べてください。
登記費用
所有権を自分の名義にする登記と、ローンの担保(抵当権)を設定する登記にかかる費用です。国に納める登録免許税と、手続きを代行する司法書士への報酬に分かれます。 登録免許税は物件の評価額や借入額から計算され、住宅用の軽減措置を使えるかどうかでも変わります。当サイトでは物件価格の0.7%を目安にしています。
火災保険料
ローンを借りる条件として加入を求められることが多い保険です。保険期間(現在は最長5年)、補償内容、地震保険をつけるか、建物の構造で金額が大きく変わります。 当サイトでは物件価格の0.3%を目安にしていますが、見積もりで差が出やすい項目です。
固定資産税の精算金
固定資産税はその年の1月1日時点の所有者に1年分が課税されるため、引き渡し日以降の分を買主が売主に払って精算するのが一般的です。 精算の起算日(1月1日か4月1日か)は地域の慣習によって異なります。当サイトでは購入月から年末までの月数で概算しています。
印紙税
売買契約書とローンの契約書(金銭消費貸借契約書)に貼る印紙の税金です。 売買契約書は2027年3月31日までに作成するものに軽減税率があり、5,000万円以下なら1万円です。ローンの契約書は軽減の対象外で、借入額1,000万円超5,000万円以下なら2万円です。 税額は国税庁「印紙税額の一覧表」と「不動産の譲渡に関する契約書の軽減措置」で確認できます。
ハウスクリーニング等
中古物件で入居前に清掃や簡単な補修をする場合の目安です。リフォームをする場合は別に見積もりが必要です。
この試算に含まれていない費用
- 不動産取得税:購入から数か月後に届く税金です。住宅には軽減措置があり、条件によっては0円になることもあります。
- 引越し・家具家電・リフォーム費用:暮らし始めるために必要な費用です。
- 管理費・修繕積立金の精算金や修繕積立基金:マンションによっては購入時にまとまった額を払います。
- 団体信用生命保険の上乗せ金利:保障を手厚くする団信は金利に上乗せされることがあります。
諸費用を抑える方法
- ローン手数料は「定率型」と「保証料型」で総額を比べる(早く売る予定なら、保証料の一部が戻る方式が有利なこともある)
- 火災保険は補償内容を見直し、複数社で見積もりを取る
- 登記を依頼する司法書士は、自分で探して見積もりを比べられるか仲介会社に相談する
- 仲介手数料の額は契約前に確認し、上限額かどうかを把握しておく
諸費用は、短い期間で売るほど1年あたりの負担が重くなります。住む年数との関係は何年住めば賃貸より得になる?、 頭金との関係は頭金ゼロで家を買っても大丈夫?で解説しています。
自分の条件で確かめるには
詳細試算では、諸費用の各項目が自動で入力され、見積書の金額に1項目ずつ書き換えられます。 仲介会社や金融機関から見積もりをもらったら、実額に置き換えて合計がいくらになるかを確認してください。